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釜石医師会報

No.305 平成25年4月号

鯨山神社へ祈る

 鯨山(610.2メートル)は山田織笠と吉里吉里にまたがる鯨に見立てた長い尾根をもつ大槌の名山です。山田からのコースは景観が良くお勧めです。
 山頂には御影石つくりの瀟洒なお社があります。美しいのでスケッチしながら皆様の平安を祈念いたしました。2頭の獅子が待っております。是非ご対面して下さい。

岩井 利男

巻頭言

マスコミの日本医師会への偏見の存在
道又 衛

 先日産経新聞の記事にTPPに参加した際に、日本の皆保険制度堅持を政府が主張しているが、本当にこの制度を守れるのだろうかという文章が目に付いた。読み進めていくと日本医師会は皆保険制度を堅持すべく自民党に圧力をかけている、日本医師会は開業医の集まりであり、自分たちの利益が損なわれる恐れのある混合診療の拡大に懸念を抱いている。先進医療を中心に行っている病院(海外からの患者を先進医療で治療を行っている)の院長の談話として、先進的な医療を一般の患者が受けることが出来ないのは悲しいことだ。ある患者の保険では認められていない抗がん剤などの新薬を使えない不自由さを嘆いているなどの話も。混合診療が拡大された場合の格差により診療が左右される事に不安を抱いているという一般市民の声も記事には載っていたが、この新聞の主張はTPPへの参加が必須であり、アメリカなどとの交渉の過程で医療への保険会社の参入の受け入れも認めて、混合診療を大幅に認めることおよび日本医師会は開業医の利益を守るための団体であるという2点だけだと感じました。政府は「かんぽ」の事業拡大に反対するアメリカの主張を受け入れ、自動車の関税もアメリカに配慮しており、交渉次第では日本の皆保険制度が危ういのではないかと感じまた。医師会は事ある毎に皆保険制度の堅持こそが国民の健康を守るために必要であり、先進医療や新薬などの問題はほかの方法だけで十分に対処できることを主張すべきであり、開業医の利益を守るだけの団体であるというイメージの払しょくすべく努力が必要と思われます。

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