背景色
文字サイズ標準

釜石医師会報

No.365 令和5年4月号

冬の岩手山展望

毎年、安比高原スキー場でザイラークワッドリフトに乗りセカンドザイラーへの連絡路から岩手山を眺めるのを楽しみにしている。 今年は天候に恵まれず岩手山を眺める機会がなく、シーズンも終わりかなと思っていたが、3月5日素晴らしい天候に恵まれ雲一つない岩手山と青空を見ることができた。 遠くには早池峰山・姫神山もみえており素晴らしい日であった。天気の良い日は、北はるか遠方に岩木山も見えることもある。

堀耳鼻咽喉科眼科医院  堀 晃

巻頭言

新型コロナ、5類になるけれど・・・
釜石厚生病院 植松 美行

 政府は5月8日から新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけをこれまでの2類相当から5類に変更すると発表し、これに先立って3月13日からマスクの着用は個人の判断に委ねることにしました。そのほか5月以降の医療体制の変更やワクチン接種などが五月雨的に発表され、未だ全体像をつかみきれないところがありますが、少なくともこれらは政府の変更であって、コロナウイルス自体は、病原性は弱まったとはいえ本質的には何も変わっていないことは確かです。
 スポーツ観戦やお花見などの様相もこれまでとは一変しているようであり、何より子どもたちがマスクなしの生活に戻れることは歓迎すべきことと思われます。
 社会の流れとして感染対策の緩和はやむを得ないことでしょうが、おそらく再び感染は拡大するであろうことが予想されます。そうなると死者数も増えるでしょう。今回の政策変更は、社会としてそうした事態を許容することが前提であると思われますが、政府の説明は不足していると言わざるをえません。ともあれ高齢者や合併症をもつ患者さんの多い医療機関としては、やはり院内は「ゼロコロナ」を維持していくほかなく、院外の状況との折り合いをどうつけるかが難しいところですが、感染対策は緩めることなく堅持していく必要があります。
 まだマスクをするという人は調査では6割ほどいるようですが、着用すべき場面の周知は不十分と思われ、されに「新しい生活様式」などと言われてきた感染対策を、個々の生活場面で今後どう生かしていくのかの議論もこれからでしょう。
 釜石において臨機応変かつ適切な感染防止を呼びかけ、日常の社会生活の維持と両立させていくことも、医療者に課せられた大切なことであろうと思います。

(C) Kamaishi Medical Association All rights reserved.