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釜石医師会報

No.351 令和2年12月号

スイス・マッターホルン山麓の街ツェルマットからゴルナーグラート鉄道を利用しローテンボーデン駅で下車。徒歩5分ほど歩けば標高2757メートル地点に「逆さマッターホルン」を映すリッフェル湖、さらに少し下にも小さめの池ミラー湖があります。この写真はミラー湖で撮ったものです。このコースは歩行時間約2時間、標高差232mほぼ下り、歩行距離3Kmと初心者向けのコースでツアーには登山経験のない80歳のご夫婦も参加しておりました。

小笠原内科クリニック 小笠原 善郎

巻頭言

岩手と新型コロナウイルス感染症
植田医院 植田 俊郎

 新型コロナウイルスの連呼でこの1年が終わってしまう。令和2年1月16日に国内での初感染が確認された新型コロナウイルス肺炎だが、このような展開を誰が予想できただろうか。私の日記(数行のメモ程度の5年日記。)に初めてコロナと記載されたのは1月24日である。「新型コロナウイルス、拡散している。中国武漢より。」とある。1月31日にはWHOによる緊急事態宣言があったが、この時点での国内の感染者はわずか14名だった。
 日記を振り返ってみた。

2月29日:仙台で東北初のコロナ感染者あり。
3月12日:WHOパンデミック宣言。
4月2日:東京での感染者の増加が顕著。岩手、鳥取、島根は感染報告なし。
4月16日:全国に緊急事態宣言発令。
5月22日:全世界での感染者が500万人以上。仙人峠マラソン中止。
5月25日:緊急事態宣言解除となる。
6月9日:釜石医師会初のPCR検査2名。
6月25日:全世界の感染者1000万人以上。
7月29日:岩手県初の感染者あり。
9月30日:コロナ感染死、世界で100万人、米国は20万人、日本1500人超。
11月11日:盛岡市、葛巻町でクラスター発生。
11月12日:全国で感染者増加。第3波と考えられる。

 岩手は4月10日以降、7月29日に県内初の感染者が確認されるまで全国唯一「0」であった。この奇跡的とも考えられる状況は称讃され、岩手県人論が展開されたこともあった。
「不要不急」と「3密」からの回避、「手指消毒」「マスク」が生活の基本と認識されるようになったが、この抑制された日常生活はとても健全とは思えない。
 新型コロナウイルス感染症の収束を日本、そして全世界の人々が切望している。

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