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釜石医師会報

No.337 平成30年8月号

煙山公園のヒマワリ畑

 矢巾町の煙山森林公園隣りの畑にヒマワリが植えられています。約2haの場所に6万本のヒマワリが所狭しと咲き誇る様子は夏の暑さを忘れさせてくれるほど圧巻。
 なかでも、南昌山をバックに美しい「一面のひまわり畑」を撮影できる絶景の撮影ポイントとしても有名です。ちなみに、この場所は旧盛岡営林署管理地で暫定的にヒマワリ畑として利用されています。そのため、具体的な活用や利用方法が決まればヒマワリ畑の存続は難しいとのことです。
 例年、見ごろは8月中旬~下旬。お盆時期に満開期を迎えます。また、春は一面の菜の花畑に変わるそうです。

小笠原内科クリニック  小笠原 善郎

巻頭言

「あと、何かございますか?」
はまと神経内科クリニック  浜登 文寿

  「あと、何かございますか?」最近、私が診察の最後の最後に患者さんへ投げかけるフレーズだ。当たり前の事だが、患者さんは具合が悪いだけでなく心配な事があって来院する。つまり、患者さんが不安に感じている事を上手く引き出し、それに対して一つ一つ丁寧な助言をしてあげなければ診療は完結しないと言う事だ。そのためこのフレーズはうってつけのように思っている。
 患者さんとのラポールを築くこのフレーズは、時に思わぬ展開を招く事になる。「そう言えば、膝の内側が痛くて」「それでは膝を診てみますか」「実は先週、整形で注射をしたばかりです」「ところで、先生○△□×?」ただ、このような一見ドアノブ的な会話のやり取りも、次へ繋がる一コマだと思っている。なぜならば、相談しやすい雰囲気作りはかかりつけ医にとって何よりも大切な作業と感じているからだ。
 6月末に圭陵会の釜石支部会総会があった。ふと母校岩手医大の校歌と建学の精神を思い出す。「病める弱れる悩めるを、救わん仁の術ここに」「一人の名医より一人の良医」。昨年から始めた登山は、喧騒な日常を離れ、身体だけでなく心も汗をかくため、このような気持ちを思い起こさせてくれる。そのような山に魅せられ、7月末には岩手山、8月の山の日には富士山へ家族で二度目のチャレンジをする事にした。
 超高齢化が進み2025年問題どころか2045年問題渦中の釜石地区で、町医者に求められているものは何なのだろうか。山に登りながらこのような思案をする事も、今の私にとって登山の魅力の一つとなっている。来年には新しい診療所も完成する。大自然の中で、目立たず謙虚に咲く小さな花々には心を癒されるが、同時に職員が活き々と働ける職場作りも大切と感じている。

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